原因
心臓の病気や肺梗塞などがあると、左心室から全身に血液がスムーズに流れなくなります。すると肺血管内圧が上昇して、肺に血液が溜まり、血液成分が肺の細い血管の膜からにじみ出てきます。もっとひどくなると、血液成分が肺胞にまで染み出てきます。
また、成人型呼吸窮迫症候群や、高山病、麻薬中毒、刺激性ガスを吸い込んだときにも、肺水腫を起こします。
症状
症状は、それぞれの病気によって違いがありますが、共通しているのは呼吸困難です。
呼吸困難とともに脈拍数が増えて呼吸回数が増加したり、また、肺胞にしみ出した血液成分が気管支を通って出てくるので、血液の混じったピンク色の泡沫状のたんが多くなります。また、首に静脈が怒張したり、下肢のむくみなどの症状があらわれることもあります。
診断・治療
診断はこうした症状の現われでも判断できますが、それとともに胸部X線撮影でも確認することができます。
さらに重症例では中心静脈圧測定も行い、原因となった病気を確定するための検査も行います。
治療は、患者をベットに座らせて酸素を吸入したり、たんを除去します。その際、人工呼吸器を使用することもあります。
一番大切な治療としては、速効性利尿薬を投与して尿をたくさん出し、肺血管内圧を下げ、血液成分が細胞内に染み出るのを防ぐことです。また、強心薬を投与して心臓の心拍を助けることも必要になってきます。
高山病にかかって肺水腫を起こしたときはまず、酸素吸入を行い、とりあえず500mぐらい低い地点に移動します。
予後・予防
予後は軽症の場合はそんなに悪くありません。とにかく、症状が現れたらすぐに入院して、緊急かつ適切な処置を行うことが何より大切です。
とくに、心臓病のある人はふだんから暴飲・暴食を避け、塩分の摂取を制限することを心がけてください。
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